新潟県にある佐渡島には駅レンタカー営業所があります。佐渡島は日本最大級の離島で、島内には路線バスの運行もありますが、島内を効率よく観光するにはレンタカーの活用が必須です。
佐渡島には多くの業者がレンタカーのサービスを提供していますが、今回は新潟・福島方面への鉄道旅行を兼ねての佐渡島旅行のため、駅レンタカーのレール&レンタカー割引を使ってみました。
レール&レンタカー割引とは
駅レンタカーのレール&レンタカー割引はJR乗車券+レンタカーを同時購入することで全国のJR各線の乗車券(運賃)2割引・料金1割引になります。JRが出す特別企画乗車券や運賃・料金割引の対象は地域や路線、旅客*1が限られていますので、全国どこでもレンタカーを使えば割引になるというのはかなり大きいです*2。なおこのうち利用できる乗車券にはいくつかの条件があります。
① JR線の営業キロを片道・往復・連続で201km以上利用すること。
② 最初にJR線を利用し、出発駅から駅レンタカー営業所のある駅までの営業キロが、最短経路で101km以上離れていること。
③ JR線の利用と駅レンタカーの利用が連続していること。
④ 駅レンタカーはJR券の有効期間内で出発すること。(以下略)駅レンタカーHPより
そして佐渡島の両津港には駅レンタカーの営業所があります。しかし佐渡島は離島で、JRどころか鉄道はなくフェリーで渡っていく必要があります。上記③の条件を適用したくても地理的に不可能です。
そこで便宜を図るため一定の会社線を利用・通過する場合に限り、JRと行程が連続していることとみなしています。
J R線の利用と駅レンタカー利用の行程が連続する場合に限ります。ただし、連絡会社線(下記参照)を通過して利用する場合またはレンタカーを乗捨てて再びJ R線を利用する場合は、J R線の通算利用キロ(201km以上)に算出しませんが、行程は連続しているものとみなして取扱います。
(略)
【連絡会社線】
駅レンタカーHPより
この特例(?)により、佐渡島の場合は、
発駅・着駅―(JR)―新潟駅―(バス)→新潟港―(フェリー)―両津港
という経路で利用すればレール&レンタカー割引が利用可能です。ようするに、上記のいくつかの条件に加えて、JR乗車券部分で新潟駅が着駅・通過していればOKです。なお佐渡汽船はJRとの連絡運輸をすでに廃していますので、JRとフェリーを通した乗車券の発券はできません。各会社線の運賃・料金の割引もありません。
実際に利用してみる
まずは乗車券の準備から。
今回は新潟・福島方面への鉄道旅行を兼ねた佐渡島旅行ですので、乗車券は上記のようなものにしてみました。詳しいことは省略しますが、経路欄に新潟があるように、新潟駅を通過していますのでレール&レンタカーの割引条件をクリアしています。
この乗車券は正規運賃が10,480円なのでこの券だけ2100円の割引。ほかにも同時購入している乗車券や料金券があるのでかなり割引になっています。
乗車券購入時に駅レンタカー券も購入する必要がありますので上の乗車券と同時に購入しています。JRのマルス券で離島の地名である「佐渡両津」が券面に出てくるのは面白いですね。
さて旅行当日です。新潟駅万代口にある新潟交通の万代口バスターミナルから佐渡汽船ゆきバスに乗車し新潟港へ。
新潟港から佐渡汽船のジェットフォイルを利用して1時間足らずで両津港に到着。両津港フェリーターミナルに同居している地元っぽいレンタカー業者が駅レンタカー業務を委託していますので、その窓口にレンタカー券を提出して利用開始です。
佐渡1泊2日の行程で短いものでしたが、南部の小木のたらい舟と中西部の相川の佐渡金山訪問が今回の佐渡島旅行の目的。両津=小木=相川間はそれぞれクルマで1時間くらいかかる距離なので、レンタカー利用でかなり効率的に回れました。
東京から佐渡島へ旅行する場合、東京―(新幹線)―新潟―(バス・フェリー)―両津港という経路で旅行することが多いと思います。効率よく島内を観光するにはレンタカーの利用が必須ですので、今回のように駅レンタカーを利用するとかなり有効です。
ただこういった、JR線沿いに無い営業所*3での利用方法について利用条件欄に小さく回りくどい説明しかしていません。私も利用を検討する際にどういう扱いになるのかの情報がなく困りました。こういった営業所は観光地に地味にあるので、QAページに記載するなどもうすこし丁寧な説明があるとなお良いと思います。