きっぷ片手に旅をする

公共交通利用が中心の旅行記がメイン。月3回程度のペースで定期更新中。

日帰り伊豆大島

 先日の3連休,とくに用事がなくのんびり過ごしていたところ,知り合いから伊豆大島に行かないかとの連絡。暇だったので二つ返事で了承。秋になると伊豆諸島方面はオフシーズンとなるようで,東海汽船の客船やジェットフォイルは当日でも空席がありました。そんなわけで土曜日の夜出発の客船で伊豆大島へ行ってきました。

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横浜港(大さん橋)に入港する神津島ゆき客船「さるびあ丸」

 この日は神奈川県内で別の知り合いと飲んでいましたので,東京港からではなく横浜港から,大島へ行くことができる神津島ゆき客船「さるびあ丸」へ乗船。東京港竹芝桟橋からの船ですが,金・土曜は横浜港にも寄港してくれるので助かります。23時30分発というのも夜行便としてはピッタリです。

 今回も特2等で大島へ。特2等は最下位クラスの2等のワンランク上の座席で毛布のみの設備ですが,JRでいうB寝台のような寝台設備となっており,プライバシーが確保できます。充電ができるのも嬉しい。

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 翌6時,大島に到着。この日は日帰り行程のため効率よく島内を回る必要があるためレンタカーを予約しておきました*1。港の駐車場においてあるというので行ってみるとまさかの AD バン。完全に社用車なんですがそれは……。出発手続き等もなく,サンバイザーに挟まっていたキーでエンジンをかけて即出発です。

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地質切断面

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溶岩の流れ出た跡がくっきり残る三原山

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三原山噴火口

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三原神社の鳥居。遠景に伊豆半島と富士山。

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火山岩がごろごろ転がる三原山カルデラ

 伊豆大島は今回が初訪問。私は基本的に地理が好きなので,欲張りセットということで雄大伊豆大島の自然を堪能してきました。伊豆大島といえば三原山火山によって生まれた火山島です。火山はたいへんな災害を生み出しますが,それ以上に雄大な自然と観光資源を生み出してくれます。伊豆大島でも三原山による地形やそれによる景観は最高です。三原山山頂のどこまでも広がる開放感たっぷり青空に癒やされました。

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地理院地図に記された唯一の砂漠「裏砂漠」

 特に行きたかったのがこの裏砂漠です。砂漠とはいっても火山堆積物が積もる荒れ地です。裏砂漠からは人工物がまったく見えず,その圧倒的絶景に感動。最高でした。

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第二展望台へ行くのは断念

 ただしこの日は台風から変わった温帯低気圧日本海を北上中で,かなり風が強い日でした。裏砂漠の歩道があるのは標高600m程度の高さで、カルデラ縁辺部の外輪山の頂上にあたる部分。遮るものがなにもないため,ふもと以上に猛烈に風が強く,風速20m/sをゆうに超える暴風でふきあれていました。横風で危険なため,第二展望台に行くのは断念しました。

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伊豆大島・岡田港に入港するジェットフォイル(写真は午前中の便)

 レンタカーを返却して,帰りは大島から東京へ最後の船である15時20分発のジエットフォイルで東京港に戻ります。伊豆大島で日帰りで行くとなると,滞在時間を伸ばすためには最終便であるこの便に乗ることになります。大島から東京までノンストップのジエットフォイルのため,2時間弱で東京に到着。居眠りをしていたらあっという間でした。

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 伊豆大島は東京から南に約100km,伊豆七島の中では東京に一番近い離島です。帰りが14時台の船となるので不完全燃焼にならないか不安もありましたが,レンタカーを利用したため日帰りでも十分楽しめました。はじめての伊豆大島でしたので日帰りである意味最適だったのかもしれません。今回は温泉等のレクリエーションやグルメがあまりできなかったため,今度は泊まりでのんびり行ってみたいです。

*1:大島島内のローカルなレンタカー業者を使用