きっぷ片手に旅をする

公共交通利用が中心の旅行記がメイン。月3回程度のペースで定期更新中。

やまびこ・なすの自由席片道きっぷ

 「やまびこ・なすの自由席片道きっぷ」は,JR 東日本が2019年11月15日~12月15日に限って発売している特別企画乗車券です。2019年台風19号での被害をうけた被災地での復興支援に携わる人向けの企画券で,盛岡・仙台(市内)・白石蔵王・福島・郡山から東京(都区内)までの片道利用に限ります。

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やまびこ・なすの自由席片道きっぷ

 特筆すべきは正規運賃の約50%の価格となっているところです。東京~福島・仙台くらいの距離では高速バスでもさほど苦にならない距離ですが,このきっぷを使えば高速バス並の運賃で新幹線を利用できます。

  • 東京・仙台間
    • JRバス関東 仙台~首都圏線 仙台~東京(昼行便) 3,200円~6,700円
    • 新幹線 やまびこ・なすの自由席片道きっぷ 5,280円
  • 東京・福島間
    • JRバス関東 あぶくま号 福島~東京(昼行便) 3,720円~5,500円
    • 新幹線 やまびこ・なすの自由席片道きっぷ 4,290円

 こういった割引率の高いきっぷは枚数限定だったり,数週間前までの発売に限っていたりしますが,このきっぷはそのような制限がありません。上り列車のやまびこ号*1またはなすの号の自由席であれば利用できます。また,復興支援に携わる人向けとしていますが誰でも購入できます。

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 この日は山形や宮城のほうに旅行したあと,帰りはバスでのんびり帰るつもりでしたが,このきっぷの存在を知り急遽新幹線で帰ることにしました。同じきっぷを使った旅客で混雑していると嫌なので仙台始発のやまびこ号を狙いましたが,さほど混んでいるということもなく,数分並んだだけで窓側の席を確保できました。

 自然災害で旅行の控える動きがあると JR 東日本としても商売あがったりなのでしょう。安くするから新幹線乗って!とは言えないのでボランティア向けなどという名目にしているんだと思います。

 JR 東日本では同様に「あさま自由席片道きっぷ」も同期間で発売していています。折角の機会なので長野方面にも旅行しようか検討中です。

*1:東京・福島間で連結するつばさ号の自由席は利用不可