筆者は日本の四季の中で冬が一番好きで,関東なら澄んだ青い空,日本海側や山沿いなら静かな雪の景色を見に出かけることが多いです。雪で旅といえば雪上車。キャタピラをもつ独特の風貌,力強く雪上を駆けるその姿,東京に住んでいればまず乗ることができない雪上車にいつか乗りたいと思っていましたが,ようやくこの冬に何度か乗る機会を得ました。
雪上車はスキー場や雪の多い地域での雪上ツアーなどで乗車することができたり,旅館などへの道が雪深いなどの理由で一般的な乗用車が利用できない場合に雪上車を利用できる場所があります。 まず今回は先日記事にした蔵王温泉スキー場で行われている「樹氷幻想回廊ツアー」に参加し雪上車に乗って樹氷を見に行ったときの話です。
この日はスノボをひとしきり滑ったあと,スキー場のスキー客輸送にも使われている蔵王ロープウェイの蔵王山麓駅へ。スノボだけで正直満足でしたが,さらに樹氷ツアーに参加して憧れの雪上車に乗り樹氷も満喫してしまおうという欲張り日程です。
まずはロープウェイ山麓線で中腹の樹氷高原駅へ。ここから雪上車に乗り換えて樹氷見学地点に向かいます。
今回乗り込む雪上車「ナイトクルーズ号」はゲレンデ整備に使われる圧雪車(ピステン)に客室がついているようす*1。
客室へはハシゴを使って乗車。今回のツアーは20ほどの参加者がいましたが,この小さな客室に20人も詰め込まれると密な状態に(;´Д`)
雪上車はゆっくりと走り出します。キャタピラ駆動の車両に乗るのは今回が初めてでしたが,思ったより振動は少なく乗り心地は悪くありません。
この雪上車はスキー場のゲレンデ整備に使われるだけあって,上級者コースの30度以上ある斜度でも登坂できる能力があります。コースの斜度のきついところに差し掛かると,脚に力を入れないとお尻が落ちそうなほどになりますが,雪上車はもろともせず進んでいきます。真っ暗な車窓の中,キャタピラ駆動の音を聞きながら雪上車のライトに反射される雪を見る。この非日常感にテンションMAX。
10分弱雪上を走り,標高1500m弱の地点にある樹氷観測ポイントに到着。周辺はトドマツが林立。そこに冷たく強い季節風があたって樹氷が形成されます。この日はまだ樹氷は完全な形まで成長してはいなかったものの,照明に照らされたモコモコのトドマツの姿は絶景でした。
今回はスノボのついでにという感じではありましたが,雪上車と樹氷の絶景は想像以上の非日常で,この憂鬱な雰囲気をふっとばすような感動がありました。やや値段は張りましたが参加して正解でした。
キャタピラの独特の振動がいい。カベみたいな急傾斜でも登り降りできるらしい。 pic.twitter.com/CJiTnckdS0
— あしがらさん (@ashizin) 2021年1月9日
おまけの動画編
次回も雪上車と絶景に関する記事を投稿予定です。
*1:車両に詳しくはないので,誤りがあればコメントを。