きっぷ片手に旅をする

公共交通利用が中心の旅行記がメイン。月3回程度のペースで定期更新中。

きっぷの整理と目録作成のススメ

 ブログ更新が3週間ほど空いてしまった。今年の大型連休はドライブ旅行にも出かけたが,連休中に多くの時間を費やしたのは「自身で持ち帰ったきっぷの整理」であった。

未整理のきっぷの山

 ブログタイトルにあるほど鉄道旅行では紙のきっぷを使うのが好きで,基本的に自分が使ったきっぷは駅に申し出て持ち帰るようにしている。そのためきっぷはどんどん自宅に溜まっていくのだが,しっかりと整理しなければきっぷを仮置きしている段ボール箱はあっという間に満杯に。嵩張らないモノとはいえ,塵も積もれば山となる。

 未整理のきっぷの山がいくつもできていることに目を背け続けたが,さすがに量が多いのでこの連休を費やして片付けることにした。今年の大型連休で整理しないといけないきっぷは主に2018年から2021年にかけての3年間にわたる未整理のきっぷたち約900枚である。

3年ぶんのきっぷをスキャン

 まず行うのはきっぷのスキャンだ。持ち帰った紙のきっぷは,整理したあとは基本的には押入れの奥底に仕舞われる(後述)。思い出したときにきっぷをすぐに見返せるように,最近のきっぷはスキャンして JPEG データ化し,GoogleDrive などのグラウドストレージにアップロードして,スマホや PC があればどこからでもアクセスできるようにする。経年劣化できっぷが変質することもあるので,その対策にもなる。

 私が利用しているスキャナは富士通PFU)製 ScanSnap iX100 である。2015年に発売された商品を2016年に購入したが,いまだに発売されているロングセラー商品だ。きっぷやレシートなどが複数枚同時に差し込めて連続スキャンできるほか,スキャンした用紙1枚ごとに自動で用紙を判定してくれるので,余白を取り除く必要などもない。

ScanSnap iX100 でスキャンした画像の例

 そして iX100 で JPEG 化したデータは Google Drive 等のクラウドストレージにアップロードしてスキャン作業は完了。私の場合は画像ファイルのリネーム等は諦めているが,インデックス目的で発行日や券種等にファイル名をリネームする人もいる。1枚にかかるスキャンが3秒としても900枚あれば45分かかる計算で,アップロードなども含めればこれだけで1時間はかかる作業となる。

3年ぶんのきっぷをファイリング

 次に行うのはファイリング作業だ。蒐集したきっぷは要するにコレクションであるから,きちんと収納してあげる必要がある。あとからきっぷを見返すときにも,ファイリングされているほうが便利だ。

ファイリングされたきっぷたち

 マルス券など端末発行のきっぷや硬券はたいていが縦か横の長さが85mmであるので,そのきっぷたちはまとめて大容量の名刺ホルダに収納できる。出札補充券やロープウェイなどでよくある記念券様式のきっぷなど,名刺ホルダに入り切らないきっぷはポストカードホルダ等に収納する。

 この作業は意外と大変で,私の場合はなるべく時系列になるようにファイリングしていくので,乱雑に仕舞われたせいで時系列がバラバラになっているきっぷを並び替え,そのきっぷを1枚1枚ファイリングしていかなければならない。この作業にきっぷ1枚あたり30秒かかるとすると,今回の場合は7.5時間かかってしまう見積もりとなる。

 なおファイリングするファイルは100円ショップに売っているものでも,書店などで売っているものでもかまわないが,ポリプロピレン(PP)素材の製品を買うほうが良い。ポリ塩化ビニル(塩ビ)素材の製品では,素材に含まれる可塑剤の影響で,感熱紙の印字が消えてしまう*1。超高保存タイプのマルス券であっても,塩ビ素材のホルダに保管しているとかなり保存状態は悪くなるようだ。こんにちの鉄道事業者で発行されるきっぷはほとんどが感熱紙のため,ここは PP 素材の製品を買っておきたい。

3年ぶんのきっぷの目録を作成

 そして一番大変で一番重要な作業がきっぷの目録の作成だ。きっぷの画像データやファイリングしたきっぷを見ながら,どのようなきっぷを蒐集したかを,表計算ソフト(Excel 等)に1枚ずつ入力してインデックスを作成していく。さらに画像データの格納先やファイリングしたファイル名なども登録する。この目録があれば,自身がいつ・どこで・どのようなきっぷを買い,いまどこに保管してあるのかがすぐにわかる。千枚単位で保管されているきっぷにいち早くアクセスするために,目録の存在は欠かせない。

目録のデータ(一部秘匿・省略)。列車名を「サンライズ」でフィルタリング。

 集計して,訪問した駅や自分が乗った列車を一覧にすることも可能だ。上記は「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」のデータをフィルタリングしたもの。少なくとも2018年以降,年2〜3回のペースで「サンライズ」に乗っているらしい*2

 この目録は Google Spreadsheet で作成してクラウド上で編集・閲覧できるようにしている。これもスマホ等があればいつでもどこでも閲覧できるので,旅行先でのきっぷの買い忘れやダブりをなくすこともできる。

 きっぷ1枚ずつ事細かにデータ登録するため,1枚で30秒としてもこちらも7.5時間かかる見積もりとなる。さらに集中力を保って高速でタイピングしないと間に合わないのでかなり疲れる。実際には8~9時間くらいかかったかもしれない。

 私の場合は過去にファイリングした一部のきっぷのデータは未登録なので,これから登録していかなければならない。目録の作成は早ければ早いほど良い。

3年ぶんのきっぷファイルを収納

 きっぷを格納したファイルは,箱に入れて押入れの奥底に仕舞う。きっぷの多くは感熱印字のため,熱や光にとても弱い。そのためなるべく冷暗所に保管しないといけないが,我が家では今のところ押入れの奥底となっている。押入れから取り出すのが大変なので,画像データ化や目録登録はとても大事な作業だ。

きっぷ整理はお早めに

 私のきっぷ整理法について記載したが,おそらくこれでも大雑把にやっているほうだと思われる。神経質な方はもっと細かく作業されるかもしれない。

 もしきっぷ整理に困っている読者の方がいらっしゃったら,この記事の内容が参考になれば幸いである。

 今回のきっぷ整理で,大型連休の多くを費やしてしまった。外はどこも混んでいるからと言って普段からあまり出かけないので良いのだが……。きっぷの整理は見た目のカサ以上に時間がかかる。もし,きっぷを整理しないで溜め込んでいる読者の方がいらっしゃるのなら,いますぐ整理することをオススメします。


 さて,古いきっぷの目録作成に戻るか……。


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*1:参考:感熱レジロール紙で実験

*2:過去のファイリング済みのきっぷのデータをこれから登録するところなので,サンライズに乗っている回数はもっと多いはず