2018年9月6日，最大震度7を厚真町で観測した北海道胆振東部地震。震源に近い厚真町での大規模な土砂崩れ，札幌市郊外での液状化現象，北海道全土が停電したブラックアウトなどは記憶に新しいところです。
地震による観光業への落ち込み対策として国・北海道が連携して「北海道ふっこう割」を実施しています。旅行会社を通して手配したツアーでは2万円～3.5万円の値引きになります。
今回，お財布に優しいふっこう割を使って，北海道各線の乗り鉄も兼ねて北海道道南旅行をしてきました。
今回利用したのは ANA の平成30年北海道胆振東部地震復興キャンペーンの商品です。通常私は旅行会社が販売するようなツアーを利用しない完全な個人旅行をすることが多いですが，ふっこう割ではツアーを利用したほうが割引が大きかったためこのキャンペーンを利用しました。ツアーといっても往復航空券とホテルのみがパッケージされたフリーツアーです。ANA のほか，さまざまな旅行会社がふっこう割適用のツアーを販売しています。
旅行前に予め旅行会社からツアー旅程表が自宅に郵送され，この旅程表を携えて旅行することになります。とはいっても，飛行機は SKIP サービスが適用されますし，ホテルもチェックイン時は名前だけ言えば良く，あまり旅程表を気にする必要はありませんでした。
今回は函館空港 IN，新千歳 OUT で道南を周遊しました。道内の移動は乗り鉄中心のため，オプションでつけられる道南フリーパスを利用しました。○契とある通り，旅行会社向けに発売される（個人旅客には発売されていない）商品です。函館から札幌までの道南エリアの JR 北海道線の特急指定席が乗り放題。北海道は都市間輸送の特急列車主体のダイヤなのでこのような乗車票は助かります。
道南フリーパスは総販発行の○契乗車票のため，受け取りは JR 北海道の（ANA が指定した）みどりの窓口になります。函館についてから列車を予約すると窓側すら取れなくなりそうだったので予め「えきねっと」で特急の指定を取っておきました。
さて初日は函館付近をのんびりして，2日目は室蘭を観光。室蘭駅からタクシーで有名なチキウ岬へ。チキウ岬の灯台と青い海の景色もよかったのですが，タクシーの運転手から教わったトッカリショにも行ってみました。チキウ岬からアップダウンのある道を徒歩20分。白い凝灰岩質の絶壁に，草地の緑，太平洋の青のコントラストが映える絶景。観光客の多いチキウ岬とは異なり，ここは私しか観光客がおらずのんびりとこの絶景を楽しみました。
室蘭の観光を楽しんだあとは特急すずらんで登別へ。この日の宿は登別温泉です。
登別温泉は日和山にふもとにある温泉地で，温泉街に隣接して噴気地帯である地獄谷があります。地熱活動が活発なこのあたりでは地獄谷や大湯沼から大量の温泉が湧いているそうです。
2泊目は登別温泉泊。今回は一人旅ですが大型の温泉旅館に宿泊です。家族連ればかりの大型温泉旅館に1人泊だったので，食事などで地味に堪えました……。
3日目は登別から長万部に特急スーパー北斗で戻って，函館～倶知安～小樽の函館山線を乗り鉄。長万部から普通列車でのんびり移動です。
ニセコのあたりでは美しい羊蹄山が見えました。ニセコ・比羅夫のリゾート地では欧米系の外国人に人気らしく，このローカル列車にも外国人が乗車していました。遠い異国でこんなローカル線を乗りこなせる外国人，すごすぎる……。リゾート地から遠く離れた比羅夫駅で下車していったが大丈夫だろうか。
倶知安で小樽ゆきの普通列車に乗り換えて余市で下車。駅前のニッカウヰスキー工場へ。工場見学と無料ウイスキー試飲を楽しんでこのあと札幌に投宿。4日目に新千歳から帰りました。
旅行後記
今回はふっこう割利用で，ハイクラスのホテル3泊と往復航空券がセットになったツアー代金が36,800円，道南フリーパス3日間が13,400円で，トータル50,200円。3泊4日の旅行のうち3日は連休だったので多少値段が高かったとは思いますが，十分お安く旅行できました。
北海道は遠いし広いのでそうそう旅行に行けないのですが，このくらいの価格なら手を出しやすいですね。北海道には絶景があり，良い温泉があり，おいしいごはんがたくさんあります。 ふっこう割は今年の3月末までの適用なので3月までにもう一度くらい北海道に行きたいですが，長い休みがなかなか取れません（苦笑）。
