広島県にあるJR西日本宮島フェリー宮島航路は宮島口駅から宮島駅を結ぶフェリーで,宮島連絡船とも呼ばれる鉄道連絡船の一種だ。厳島神社へのアクセス手段として,1903年に山陽本線の前身である「山陽鉄道」が直営の航路として運航を開始し,その後鉄道省・国鉄・JR西日本の航路として運航された後,JR西日本のグループ会社「JR西日本宮島フェリー」に分社化され,現在に至る。
鉄道連絡船ではあるが宮島側に鉄道は無く,鉄道を挟んだ輸送を行っているわけではないが,青春18きっぷ等の鉄道の特別企画乗車券で利用できたほか,JR 6社全駅から連絡きっぷとなる普通乗車券を発売していて,鉄道と一体となった輸送を重視していた*1。
2023年10月から宮島がある廿日市市は,宮島の環境整備やオーバーツーリズム(観光公害)に対応するべく,宮島航路の運賃に上乗せする形で,宮島を訪れた人から一人100円の宮島訪問税(入島税)を徴収する。JR 各社のマルスや券売機で入島税の対応ができないためか,入島税徴収が始まる前日の9月30日を以て宮島航路への連絡きっぷの発売が終了することとなった。
JR (鉄道)と船が一体となったきっぷを発売していたのは宮島航路のみだったが,今回の連絡きっぷの発売終了とともに,JR から船への連絡きっぷは姿を消す。
宮島は訪問済みなので連絡きっぷも蒐集済みのはず,と思いきやほとんど手持ちが無かった。そこでこの連絡運輸終了直前のタイミングとなってしまったが,宮島再訪問も兼ねて広島方面へ改めてのきっぷ蒐集へ行ってきた。私のきっぷ蒐集ポリシとして「使わないきっぷは基本的に買わない(趣味発券しない)」というのがあるが,今回は自分のポリシを曲げて趣味発券もいろいろしている。
以下に蒐集したきっぷの一部をアップする。
宮島への乗車券
宮島への乗車券はマルスのほか,宮島付近の駅では券売機でも発売していた。
普通乗車券
往復乗車券
連続乗車券
宮島からの乗車券
宮島駅では宮島口までの航路のみの券と,宮島口から1980円区間まで(宮島口から営業キロが100kmまで)の乗車券を券売機で発売していた。10月1日からは宮島駅の券売機も更新され,宮島航路部分のみのきっぷしか買えない食券券売機になっている。
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*1:運賃は直営時代から鉄道と航路の運賃をそれぞれ合算