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スペーシアX909号「コックピットラウンジ」乗車記 これはもはや移動ではない

 昨年から運行開始した東武特急「スペーシアX」に乗車して日光へ行ってきた。今回利用するのはコックピットラウンジである。

東武特急「スペーシアX」

 6両編成の特急「スペーシアX」のうち,東武日光方の1両がコックピットラウンジとなっている。コックピットラウンジ席は1人がけ,2人がけ,4人がけでソファとテーブルが用意された指定席だ。

 席はソファーのボックスごとの発売となっていて相席となることは無い。なお,カフェに近い席は普通席利用者のカフェ利用があると若干騒がしくなるので,運転席寄りの席がおすすめだ。

スペーシアX」車内のコックピットラウンジ

 また,インテリアは鹿沼組子の意匠である六角形の窓や,日光東照宮の柱に施される「グリ紋」をあしらった照明などが目を引き,日光旅行への期待が高まる。

 コックピットラウンジ席は運転席そのものや運転席とラウンジ席との仕切りがガラス張りとなっていて,かなり開放感もある。ゆったりとしたソファも相まって,リラックスできる空間が演出されている。

ガラス張りで開放的な運転席

 コックピットラウンジ席の利用者は同じ車両にあるカフェがいつでも利用できる*1。列車が発車後,係員からカフェメニューと CAFE Ticket を渡されるので,カフェのセッティングが完了したあと*2 CAFE Ticket を持参してカフェカウンターへ。

 今回はビールサーバーから注がれるクラフトビールやマスのスモークなどをいただいた。カフェで提供されるビールやおつまみも東武線沿線にまつわるフードが多く準備され(有料),日光旅行に対するボルテージも上昇する。

 ビールを飲みつつ会話に弾んでいると,いつのまにか栃木県まで入っていて,東武日光駅まではあっという間だった。浅草から日光まで移動はしたが,日光に着いた際に移動したときのくたびれた感じとかが全く無かった。コックピットラウンジは“時を超えるラウンジ”というコンセプトでデザインされているそうで,まさにそのコンセプト通りの乗車体験であった。

乗車雑感

 特急「スペーシアX」のコックピットラウンジで過ごした時間は,飛行機に乗る前のラウンジ席での過ごし方に似ている。オトナのためのちょっとラグジュアリーでリラックスした空間で,多くの人にとって退屈な移動時間が楽しい時間に変わる。

 毎日何本も運行される特急でこのような列車に乗った経験はあまり無く,東武はすごい列車を開発したなと感心した。

 人気列車のうえに座席数が少ないためきっぷを取ることは難しいが,1人あたりわずか500円の追加でこの空間を利用できると考えればかなり安いと考える。また機会があれば利用してみたい座席だ。

スペーシアX909号のきっぷ

スペーシアX909号 特急券・特別座席券

 今回は臨時運転の「スペーシアX」909号に乗車した。号数の値がかなり大きいが,浅草駅の出発時刻9:09からの発想のようだ*3。ボックスごとの発売のため,2人席の2人利用だがきっぷは1枚となっている。


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*1:普通席・プレミアムシート利用者は枚数限定のオンライン整理券の発券が必要

*2:今回乗った列車では北千住発車後からカフェ営業開始

*3:列車番号は1263列車