きっぷ片手に旅をする

公共交通利用が中心の旅行記がメイン。月3回程度のペースで定期更新中。

飛行機・電車・バスにスノボを持ち込みできるか?

 公共交通でスキー場に行く場合,大きなネックになるのが荷物の多さ(スノボ板やスキー板や着替えなどのスキー用品)である。電車やバスに乗るとき,スキー用品のような大きな荷物があると苦労するだけでなく他の旅客への迷惑になるし,事業者によっては持ち込みができないところもあるようだ。当ブログでもその点についてコメントを頂いたこともある。

 そのような状況では前もって下調べをしないと痛い目に遭いそうなので,公共交通で東日本各地のスキー場に行くにあたって利用しそうな事業者をいくつかピックアップし,あらかじめ調べておく。なお,下記に記載する内容は2022年11月現在の情報であることを承知いただきたい。

前提

  • 東京から(筆者が行きたい)地方のスキー場に行くことを想定して行程を組み,その際に利用するであろう事業者についてスキー用品の持込が可能かどうかを確認する
  • 公共交通のみを利用する
  • 飛行機は ANA を利用(中の人の都合)
  • 夜行バスまたは夜行列車が利用できる場合はそちらを優先的に利用する
  • 持ち込むスキー用品は,スノボ板1枚やブーツ,着替えやアクセサリーなどが入ったスノボケース1個(横約40cm×奥行き約15cm×高さ約160cm,重さ約15kg)

☆彡印は夜行。

北海道方面

ルスツ・ニセコ
東京羽田―(ANA)―新千歳空港―(北海道中央バス 千歳・ニセコ線)―ニセコ
  • ANA:無料手荷物許容量に含めて、「受託手荷物」として預ける。*1
  • 北海道中央バス:専用のケースに入れてトランクに持ち込み可能*2
富良野
東京羽田―(ANA)―旭川空港―(ふらのバス ラベンダー号)―新富良野プリンスホテル
  • ANA:上記参照
  • ふらのバス:高速バスタイプの車両ではトランクに持込可能。一般路線車では,車内に持込可能*3

 飛行機には預け荷物として持込可能だ。さらに北海道では空港からリゾート地への直行バスが多く,このような路線では少なくとも持込可能なようだ。

東北方面

安比高原
東京―(岩手県北バス ビーム1☆彡)―盛岡―(岩手県北バス F01)―安比高原
  • 岩手県北バス ビーム1:トランク預け可能なサイズを超えているが,スキー・スノーボードについては預け可能*4
  • 岩手県北バス F01:トランク預け可能。ただし最低限の荷物にすること*5

 安比へは,東京から同一事業者のバスのみで行くことができる。こちらもトランク預け可能であった。

蔵王温泉
東京―(JRバス東北 ドリーム山形・東京号☆彡)―山形―(山交バス Z01)―蔵王温泉
  • JRバス東北スキー・スノボ持ち込み不可*6
  • 山交バス Z01:高速バスタイプの車両で運転し,トランクに預け可能。

 東京から山形へは JR バス東北ではスキー・スノボの持ち込みは不可となっている。また,競合で同様に東京~山形を結ぶ夜行バス(TOKYOサンライズ号,レインボー号)を運行する東北急行バスも,スキー・スノボの持ち込みは不可*7。素直に新幹線を使うか,ツアーバスや宅急便によるスキー・スノボの輸送をしたほうがよさそうだ。

会津(たかつえ・だいくら)
浅草―(東武鉄道 スノーパル2355☆彡)―会津高原尾瀬口―(会津バス 連絡バス)―たかつえ・だいくら
  • 東武鉄道 スノーパル2355:持ち込み可能。荷物置き場あり。
  • 会津バス 連絡バス:持ち込み可能。

会津へのスキー場(たかつえスキー場・だいくらスキー場)へは東武が旅行商品として発売するスノーパル2355プランで夜行列車と連絡バスにて行くことができる。スキー場へのアクセスを目的とした旅行商品なので,当然持ち込み可能だ。以前利用したときの記事があるので,こちらを参照いただきたい。

(注)2022年度のスノーパル2355の運行についてはまだ発表されていない

ashizin.hatenablog.com

信越・群馬方面

志賀高原
東京―(北陸新幹線)―長野―(長電バス 急行志賀高原線)―志賀高原各地

 新幹線はスキー用品を持込可能。ついでに,東北新幹線上越新幹線東海道新幹線等も同様だ*10
 志賀高原には筆者もよく行くが,公共交通の場合は Willer の夜行バスで長野まで行き,カーシェアで志賀高原に行くほうが便利である。Willer の高速バスもスノボやスキー板の持ち込みは可能だ*11。以前そのことについて記事にしたのでこちらを参照いただきたい。

ashizin.hatenablog.com

白馬
新宿―(アルピコ交通バス 新宿白馬線☆彡)―白馬八方BT
  • アルピコ交通夜行便はスキー・スノボのトランク預け不可。昼行便は持ち込み可能*12

 「夜行はNGだけど昼行はOK」という新パターンだ。夜行の場合はトランク容量が小さいので不可とのことであった。

湯沢(苗場)
東京―(上越新幹線)―湯沢―(南越後観光バス)―苗場

 南越後観光バスは,魚沼地域の路線バス事業者である。こちらも新パターンで,運賃のほかに車内持込料金が必要だ(鉄道で言う手回り品料金のようなものだろうか)。ワンコインとはいえ,下車の際に払い忘れるとトラブルになりそうだ。

まとめ

 以上で国内の有名なスキー場への公共交通アクセスで,スキーやスノボなどスキー用品が持ち込めるかを調べた。鉄道や飛行機についてはおおむね持込可能だ。

 バスは事業者によって「持込可能」「持込不可」「持込可能だが料金が必要」など多種多様な条件になっており,(マニア的には面白いが)一般に利用する場合はかなり不便な状況になっている。特に夜行バスは持込不可の路線が目立った。トランクスペースに限りがあるほか,トランクに預けた荷物が破損したときのトラブルを避けることも理由としてはおそらくあるのだろう。

 スキー場にスキーやスノボをかついでバスを利用するにあたっては,やはり路線や事業者への問い合わせが欠かせない。スキー場によっては新幹線駅などからシャトルバス等を出していることもあるので,公共交通よりこれを利用するほうが便利だろう。