尾道・三原では岡山から来る観光列車「ラ・マルしまなみ」と広島から来る観光列車「etSETOra」の乗り継ぎが良く,尾道・三原で観光しつつ岡山~広島を通しで観光列車に乗ることができる*1。
列車名 | 岡山 | … | 尾道 | 三原 | … | 広島 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ラ・マルしまなみ(下り) | 10:11 | → | 11:42 | 12:03 | - | - | |
etSETOra(下り) | - | - | 14:38 | 14:54 | → | 17:35 | *2 |
etSETOra(上り) | - | - | 12:32 | 12:18 | ← | 09:32 | |
ラ・マルしまなみ(上り) | 17:09 | ← | 15:48 | 15:20 | - | - |
前回の記事では観光列車「ラ・マルしまなみ」で尾道まで。今回は尾道観光後,観光列車「etSETOra」に乗車してきたので,レポートしたい。
etSETOra の座席予約と当たり席
「etSETOra」 は2020年から運行開始された比較的新しい観光列車で,尾道~広島間を呉線経由で運行し瀬戸内海の優美な景観を眺めることができる。新しい観光列車といっても,同線をかつて走っていた観光列車「瀬戸内マリンビュー」をリニューアルしたものだ。筆者は「瀬戸内マリンビュー」は何度か乗車したことがあったが,「etSETOra」に乗車するのはこれが初めて。
「etSETOra」は窓が大型化されているものの,窓枠と座席は一致していないので注意が必要だ。定員38のうち,当たり席である「座席に窓枠がない席」は,2人利用の場合は1号車4番AD,4人利用の場合は1号車6番ABCDの計6席のみだ*4。1ヶ月以上前に行程が決まっているなら,ぜひ座席は「指名買い」で1ヶ月前の発売開始と同時に押さえたい。 今回は嫁と2人で乗車。えきねっとであれば一部がシートマップから座席選択が可能*5なので,駅ではなくえきねっとで1ヶ月前10時に指定席券を予約。駅の窓口での10時打ちには敵わないえきねっとでの「10時打ち」だが,なんとかお目当ての「1号車4番AD」を確保することができた。
なお蛇足だが,乗車券について覚えておきたいのが山陽本線・呉線の三原・海田市間の経路特定区間だ。詳細は省くが,たとえば東京(都区内)~広島(市内)の新幹線経由の乗車券でも呉線を利用することが可能。きっぷは山陽線のまま,呉線を走る etSETOra の旅をすることができる。
etSETOra 尾道→三原
時系列的には下記の記事の続き。
千光寺山の展望台から,坂道の街を歩きつつ尾道駅に戻ってきた。尾道からは観光列車「etSETOra」に乗車。 尾道を出発すると,すぐに海と瀬戸内のしまなみの景色が広がる。今回利用した席である1号車4番AD席は海向きのカウンター席なので,海の眺めは抜群だ。山陽線から呉線に入って10分ほど,安芸幸崎~忠海間のビュースポットで etSETOra は1分間停車。このスポットは車窓から何も隔てることなく瀬戸内海を眺められる場所で,車窓ごしの瀬戸内海を独占。わずか1分間だがされど1分間,とても印象に残るシーンだった。 忠海を出るとしばらくして海が見えなくなる区間に入るため,このタイミングでバーカウンターへ。etSETOra の復路(下り列車)ではバーカウンター営業があり,広島の地酒などを楽しめる。地酒は単品でオーダーするより飲み比べセット( 3銘柄)が格安でおすすめだ。今回は飲み比べセットを2回オーダー。酒の肴として「牡蠣のオリーブオイル漬け」「燻製かしわトロ」などもつまみつつ,時折見える瀬戸内海を眺めつつ地酒も満喫した。 そうこうしているうちに列車は呉線を進み,あっという間に軍港都市呉に到着。呉を出ると広島都市圏に入るため普通列車の本数が多くなり,間を縫うように走るようになる。交換待ちでの運転停車も多くなり,なかなか進まない。呉から広島までの12駅のうち5駅に運転停車する始末*6で,広島到着はまだかともどかしい感じになった。
呉から1時間ほどかけて広島に到着。広島では〆のお好み焼きを食べて,終電直前の新幹線で帰京した。
あとがき
尾道から呉線経由で広島まで約3時間。瀬戸内海の美しい景色と,瀬戸内のグルメを楽しみながらの列車旅は,今回の旅行の中でも一番心に刻まれる時間だった。
呉から広島までは途端に鈍足になるうえに都市部の景色に変わっていくので,日程に余裕があれば呉で下車して,呉観光を楽しむのもアリなのかもしれない。
今回は岡山から尾道観光を経て広島へ観光列車を乗り継ぎ旅。岡山から広島までは新幹線で1時間程度の距離だが,観光列車「ラ・マルしまなみ」「etSETOra」の旅には新幹線で通り過ぎるだけでは味わえない景色や食があった。
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