きっぷ片手に旅をする

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全車指定席化で快適な年末年始の「のぞみ」号乗車レポート

 2023年12月28日から2024年1月4日にかけての年末年始の東海道・山陽新幹線「のぞみ」号は,指定席予約数を増加すること,ホームでの混雑を緩和したり乗降に時間がかかり列車が遅延するのを回避することを目的に,全車指定席となっている。

 「のぞみ」の1号車から3号車の約250席が指定席化し,のぞみ12本ダイヤによって1時間あたり3000人が着席機会を得られることになる。また,全車指定席となっても,自由席特急券でのぞみ号のデッキ等で立席利用することも可能だ。「こだま」「ひかり」は従来どおり自由席が設定されている。

 今回,中京地区へ日帰り旅行のため12月30日の「のぞみ」を利用してきた。

のぞみ491号 新横浜→名古屋

 今回の旅行は年末のピーク期間にあたるため,座席が取れなければ行かないつもりだった。しかも,旅行を考えていたのは前日の夜。嫁と2人旅行であるが,年末年始の「のぞみ」で,これまで直前に2人並びの席を確保できることは困難だった。しかし予約状況を見ると思いのほか満席の列車は少なく,2人並びの席を確保することができそうだ。前日の夜だったが EX 予約で座席を確保した。

年末年始は全車指定であることの案内とホームの発車標

 乗車するのは早朝に設定されている新横浜始発の臨時「のぞみ」491号だ。新横浜駅に到着すると,早朝とは思えないほど駅コンコースは混雑しているが,ホームでの混乱は無い。せいぜい売店に長蛇の列ができている程度だ。

 駅では「17時ごろまで満席」と案内していたが,新横浜~名古屋間で満席となっている列車は限られ,ほとんどが「△」の空席わずかという状況だった。

「のぞみ」491号に乗車

 座席はきっぷマニアとしては当然,ふだんは自由席のところを選ぶ。1号車1番が空いていたのでこちらをチョイスした。新横浜始発のため,都内からの利用者が少なく,年末年始の列車とは思えないほど空いていた。

「のぞみ」491号の新幹線特急券

のぞみ244号 名古屋→新横浜

 帰りの新幹線は旅行帰りの名古屋駅に着いてからきっぷを購入した。直近の列車だと,さすがに窓側の2列並び(A/B席,D/E席)で取ることはできなかったが,空席が多く B/C 席の並びでは取ることができそうだ。

のぞみ244号の新幹線特急券(喫煙ルーム付近)

 直近で発車する予定だった「のぞみ」244号に乗車する。座席は3号車の一番後ろの席を確保。指定席であれば一番後ろの席は「特大荷物スペースつき座席」となっているが,通常は自由席の車両であり特大荷物スペースの標示などがないため,一般の指定席として発売されたようだ。

乗車雑感

 年末年始の新幹線は私はなるべく利用しないように避けてきた。駅は混雑するし,なによりまともな座席の予約すら難しいことがあるからだ。今回はピークタイムを外しているうえに「のぞみ」の一区間のみの利用ではあったが,「のぞみ」全車指定席化によって思った以上に空席があり,快適に旅行することができた。ちなみに,ニュースや SNS 等を見る限りでは,ピークである29日も大きな混乱はなかったようだ。

 全車指定席化によって自由席利用者は料金が上がるため,自由席利用者にとっては値上げとなる*1ことの批判がある。EX 予約でもシーズン別料金が導入され,正直言って新幹線の料金は安くない。ただし,今回のように全車指定席化によって利用者が分散され,ピークタイムに比較的快適に利用できるのであれば,利用者にとってもメリットとなる。年末年始などに限って全車指定席となるのは悪くない施策だろう。


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*1:一部日程は最繁忙期料金のため,指定席相当額520円に加えて400円加算となる