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185系,引退近し。伊豆急下田行き特急「185」 乗車記

 6月29日,185系を楽しむためだけの列車特急「185いっぱーごが今シーズン最後の運転となる。今回の特急「185」も往復乗車をするつもりであったが,前回は比較的空いていたので,今回も10時打ちはせず適当なタイミングで取ろうとしていた。乗車2週間くらい前に空席検索をすると,JR線内は見事に「×」(満席)。

 実は,5月17日にJR東日本2024年夏の臨時列車のプレスリリースを公開していた。その夏臨見ると185系の運転予定はわずか2列車,しかも7月中の運転しかなかった。夏休みの最繁忙期に特急列車としての運転予定が無い。それはつまり185系の完全引退を示唆するものであった。特急「185」も6月29日の運転から当面の運転予定は無いことから,にわかに注目度が上がったのだろう。

 今回は伊豆急行線内だけでも窓側席に座れる確率を高くするため, JR 線内(横浜〜伊東)と伊豆急行線(伊東〜伊豆急下田)を分割して特急券を確保することにした。JR線内は粘り強くキャンセルを待ち,えきねっとで購入。伊豆急行線部分のみの特急券は旅行会社を除くと伊豆急行線内の特急停車駅でしか買えないので,前週にドライブを兼ねてわざわざ伊東まで行って購入した。結果的には全区間で窓側を取れた。

特急「185」特急券(横浜→伊東)

特急「185」指定券・特急券(伊東→伊豆急下田

特急「185」指定券・特急券伊豆急下田→伊東)

特急「185」特急券(伊東→横浜)

特急「185」横浜→伊豆急下田→横浜

 今回の特急「185」は前回と同じく185系B6編成が充当。乗車感想としては前回とほぼ同じであり,詳細は前回の記事をご覧いただきたい。

ashizin.hatenablog.com

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 車内は予想通りほぼマニアである。列車に乗っている間はおおかた落ち着いているが,駅に停車して数分止まるとわかるやいなや車内からホームは多数のマニアが放出。ある意味,引退寸前らしい賑やかでお祭り騒ぎのような感じだった。

伊東駅での乗務員交代のシーン

 特急「185」は順調に伊豆半島を往復して横浜駅に到着。ホームの先頭車付近には溢れんばかりのマニアで埋め尽くされていた。

「幕回し」は大注目

横浜から回送列車として引き上げる185系

 かなりの人出で,ヒヤリとするシーンが無くはなかったものの,特にトラブルはなく無事に運行終了した。

乗車雑感

 一定の世代の東海道線沿線民にとって185系は「踊り子」の代名詞であった。いくら設備がショボくて遜色特急と言われようとも,沿線民にとっては親しみのある車両である。2021年の「踊り子」撤退を経て,2023年7月から運行開始した特急「185」は,丸一年経った今回の運行で一段落つく。

特急「踊り子」(2019年)

 結果的に,特急「185」は伊東行き1回,伊豆急下田行き4回(2往復)の乗車が叶った。185系「踊り子」のリバイバルを何度も体験できたことになり,楽しいボーナスタイムだった。おそらくもう二度と東海道の特急列車として185系に乗れないと思うと淋しい限りであるが,名残惜しさも尽きてかなり満足している。コロナ禍によりイベントが抑圧されていたことの反動もあるかもしれないが,いずれにせよ何度も運行を計画してくれた企画担当の方には感謝したい。


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