特急「１８５」はその名の通り引退間近の185系電車を利用した臨時特急だ。プレスリリースによると「（185系は）現在も根強い人気があり、より多くの方に当時の１８５系電車の雰囲気をお楽しみいただくため」の列車と案内されていて，完全に185系に乗りたいオタク向けの列車となっている。
| 列車名 | 横浜 | 伊東 | 列車編成 | |
|---|---|---|---|---|
| 特急「１８５」 | 11:50 | → | 13:16 | 185系6両 |
| 16:05 | ← | 14:41 |
列車名は「いっぱーご」と読み，カギカッコまで含めた部分が正式名称ということらしい*1。運行形態も独特で，横浜～伊東間で時刻表上ノンストップになるほか，運転日は8月までの一部の水曜日のみで計4往復のみ運転。せっかくなら「踊り子」として運転してほしかったが，特急「１８５」なんていうキテレツな名前になったのは，座席未指定券で利用できる「新たな着席サービス」が適用できないようにするためなのだろう。
今回は仕事の都合で全休にするのが難しく，午後半休をとって復路の特急「１８５」に乗車してきた。
伊東駅へ
仕事を片付けて横浜駅へ直行し，E257系特急「踊り子」に飛び乗って伊東へ向かう。伊東に到着すると，先行していた特急「１８５」が2番線に停車中。折り返しの発車まで2番線にて留置されるようだったので，さっさときっぷの発券や昼食の確保のために改札外へ。
往路に乗車していない私はきっぷ発券と駅弁を仕入れるのみで復路発車まで暇を持て余したが，駅の外は酷暑でとても街歩きなどできなかったので駅で涼みつつ時間を潰した。
特急「１８５」伊東→横浜
ようやく乗車。この日の特急「１８５」は波動用の185系B6編成が充当。伊東を発車してすぐに記念乗車証代わりのクリアファイルが配られたが，その後はイベントは特に何もなかった。何もなかったのである。ただ185系に乗るためという目的に全振りしているだけあって，車内イベントも控えめのようだ。ただし通常省略している車掌のスタンパー入鋏を依頼するオタクが多いらしく，「スタンパー欲しい人はきっぷを出して待っていてください」と言いながら車掌が巡回していたのは笑った。
唸るMT54サウンドを堪能しつつ，横浜に到着。8番線に到着後，幕を回して数分停車の後に東京方面に向けて発車していった。復路は臨時特急「踊り子」12号のダイヤに近いスジで走っているので，横浜駅で長時間停車するほど余裕がないのだろう。
乗車雑感
1時間程度の乗車時間だったが，2023年にもなってまだ伊豆特急として185系に乗車できたのは素直に良かった。また，水曜日運行ということで平日休みの仕事をしている人か，わざわざ休みをとって乗車してくる人しかないから，乗客の民度は高く不穏な動きをみせるオタクはほぼいない点も良かった。「あしかが大藤まつり」号のときとは大違いだ。高校生以下を排除するだけでこれほど環境が良くなるのであれば，このような車両目当てのイベント列車は平日のみでも運行してほしいと思う。 ashizin.hatenablog.com
今日発表のプレスリリースでは，好評のため9月にも特急「１８５」の追加運転があるとのこと。しかも追加運転分は土日運転となる。興味がある人は185系を純粋に楽しめるこの機会をお見逃しなく。
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